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Cafe Savigny
年上のお友達、人生の師でもある人に、いきなり質問された。普段は質問というものは、私からしかしない。彼女は人生の、そしてベルリン市民としても大先輩なのだ。なのに、突然。
「ねえ。ベルリンで一番好きなカフェ、3つあげてみて」
その後大いに盛り上がったことはいうまでもない。実は彼女も本物のカフェ好きなのであった。
写真はそんな彼女が(たしか2番目に)好きというカフェ。偶然だが、その後すぐに取材に行った本屋のすぐそばにそのカフェはあった。もちろん、一仕事したあとに立ち寄った。
うわさには聞いていたけど、今まで行ったことがなかったカフェだ。ベルリンでは比較的高級住宅地といわれている場所にある。でも、そういう場所でもだんだんと品格が失われ、雰囲気が移り変わる場所が多い中、この店はまわりの店と違った空気をかもし出していた。
上品だが、決してスノッブではない。落ち着いているけれど、静か過ぎない。カフェのウェイトレスといえば若い人が多いが、ここはぐんと年上の女性で、背筋が伸びている。所作にも無駄がない。ずいぶん前のことになるけれどーとことわりつつも、彼女が話してくれた通りだ。スタッフは変わったかもしれないけれど、今もそのポリシーは変わっていないということか。彼女が好きなカフェやレストランは、不思議と何年たっても雰囲気が同じで、しかし案外知られていない場所ばかりなのだ。
椅子に座ると、そのケルナリン(ウェイトレス)は遅すぎず、早すぎず、ちょうどいい頃合にやってきて、短髪のモナリザのような表情で注文を受けてくれる。運ばれてきたラッテマッキアート(背の高いグラスに入っている)は、真ん中に白い紙ナプキンの手製の「はちまき」がついていて、熱くてもてない人への配慮がなされている。ここまで熱いラッテマッキアートはめずらしいから、この店ならではのこだわりなのであろう。ぬるいヨーロッパのよりも、日本の熱々のコーヒーが実は好きな、典型的な日本人としてはありがたい趣向だ。
どこからともなく聞こえてくる、パッヘルベルのカノン。アップテンポの。BGMがクラシックのカフェなんて日本の古い喫茶店以来か(ドイツには意外にない!)、なとど考えつつ、読みはじめたばかりの1Q84を広げた。ちょっと背筋を伸ばして。
Cafe Savigny
Grolmanstrasse 53
10623 Berlin
- 20.Sep.2011
- by aya
- cafe
- comment(2)




初めまして、突然お邪魔します。
ベルリン関連のブログを漂っているうちにこちらへ辿り着きました、ベルリンが好きで何度も訪れている三十路です。
このカフェ、2003年くらいにベルリンの語学学校に通っていた時、授業の「カフェ探訪プロジェクト」で指定されて行ったことがあります。そのときのケルナーは若い男性でしたが、とても柔らかい物腰で温かく対応してくださいました。話によると、フィッシャー元外相はじめ政治家、文化人にも常連客が多いとか。
ちなみに、一緒にいたオーストラリア人のクラスメイトの持っていたガイドブックには「ゲイ・フレンドリーなカフェ」と書かれていました。なるほど…と妙に合点がいったことを覚えています。
ああ、また行ってみたい。。。
懐かしく思い出させていただきました。ありがとうございました。
マチルダさん
はじめまして、ようこそ。
「カフェ探訪プロジェクト」なんて、さすが古くからカフェ文化が根づいているベルリンの語学学校だけありますね。サヴィーニは旧西地区にあって、今流行の旧東地区の東的ノスタルジックなカフェとか、アヴァンギャルドかつ誰にでも開かれたオープンなカフェとは趣が違いますが、もともとはカフェは敷居の高い文化人の集まるサロン的役割を果たしていたわけで、このカフェサビーニはそういう意味で古き善き時代の雰囲気を今に残しているといえますね。
ご存知かもしれませんが、ベルリンはまたゲイが多い街としても有名なんです。市長はカミングアウトしてから支持率が上がったという土地柄。「ゲイフレンドリー」というのは、もしかすると、ゲイがガイドブックを手にする確立が高いからという戦略かもしれませんね。というのも、ベルリンではゲイはひとつの個性として日本と比べると考えられないくらい社会に受け入れられているから。普通なんです。
国際的な5つ星ホテルなどではそういう意味であえて、「ゲイフレンドリー」との情報がウェブサイトにあることもあります。そしてとあるゲイのための高級ホテル(世界初とか)のうたい文句は「ヘテロにも優しい」です。奥深い街です。