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「危機的状況の中の希望」・人について

長年敬愛するある人から、繰り返し読みつづけている「愛読書」という本が、海を渡ってはるばる送られてきた。それは村上龍のある小説で、どれだけ、どこを、どう読んでもどうにも好きにはなれない内容であった。というよりむしろ積極的に嫌悪を催したといってもいい。そのショックはかなり大きかったが、年の功も手伝って人間不信に陥ることはなく、人の(自分を含め)奥深さを真に痛感するにとどまったのは幸いだったと思う。あれから数年と幾日かの今日、同じ村上龍によるニューヨークタイムズの寄稿文を偶然目にした。日本の震災に関するエッセイである。とても共感した。

http://www.timeout.jp/ja/tokyo/feature/2581/ 
http://www.nytimes.com/2011/03/17/opinion/17Murakami.html?_r=1

これを読んで、もう永遠に開かれることがないと思っていたあの本のページを、もう一度めくってみたい誘惑にかられたが、やめておく。ことはそう単純ではない。理解できないことは、理解できないし、世の中のことや人のことをすべて理解する必要はないのだから。なんでもかんでも知ろうとせずに、理解できないものごとや人の内面といったものを、理解できないに留めておくこともまた、美しいことだと思うから。

覚書: 

昨日は娘と2人で義援金のチャリティーイベントであるOperation ONIGIRI2と、チャリティーコンサートをはしご。食卓にいるときは、募金をしてくださる方々のお礼に渡すための折りづるを、チャリティー主催者にお渡しするために娘と夫と時おり折っている。これがなかなか難しくてたくさんはできない。

新聞の一面のトップ記事は今も日本のこと。ベルリンにいながらみなの心は日本にある感じがする。先週から、そしてこれからも毎日あちこちで日本を救うためのチャリティーイベントの予定が目白押しで、とうていすべてに参加できそうもない。週末はフィルハーモニーオーケストラが義援金を集めることを目的とした日本のための無料コンサートが行われたし、驚いたことに(サービスが悪くて、高くて、悪名高きかの)ドイツテレコムも、現在日本への通話料を無料(返金)にするサービスを開始してくれている!

海外に住む日本人以上に、ドイツ人やこちらに住む外国人が日本の復興を切実に願い、行動でそれを示してくれている。それは、日本の過去の行いや振る舞いの結果だと思うから、日本のことをますます誇りに思うし、みなの好意をありがたく思っている。それに地球は丸くてつながっているから、日本の環境汚染問題は、同じ地球に住む人間として他人事ではない。こちらにはそういう危機感がある。そういう意味でも今世界が一丸となっているような気がする。

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