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Detlef Waschkau

1月もまだ半ばというのに、今日は10度という暖かさだ。

11月から降り積もった雪はすっかり溶け、日も随分長くなった。春の訪れを感じさせる鳥のさえずりがはじまった今日、Detlef Waschkau(デトレフ・ヴァシュカウ)氏の作品が展示されているKommunale Galerieを訪れた。

木の彫刻、なんて聞いていたのでまず最初に意表をつかれた。彫刻というよりも、木のキャンバス、といったらよいか。

たとえば、「ベルリン」という作品は壁一面ほどの巨大な木のキャンバスに、複数のベルリンの情景がまるで窓からのぞいているような感じで刻み込まれている。しかしそれは決して大げさな3Dではない。いくつかの四角い平面がごく控えめに、階段のようにところどころ立体的になっているだけだ。それぞれの絵の中で、各パーツがパネルのように組まれている。色づけされているところとされていないところがあって、それが光の焦点を生み出している。

その光のあたっている部分はしかし、決して普段多くの人の目をひくものではない。それは群集に埋もれた背中であったり、道端に積み上げられた段ボール箱や、歴史的建造物の前に放置された土の山からいつしか育った緑だったりする。その視線はユニークであるだけでなく、繊細で、かつどこかしらあたたかい。そしてなつかしい感じさえする。普段は見過ごされていそうな、スポットライトを当てられたそのものたちは実は確かな存在感を持っており、それらは木のキャンバスの上で緻密さとおおらかさの両方を兼ね備え、生き生きと描き出されている。

これらの作品は近くで見た後に離れて眺めてみると、その魅力が倍増する。それまで抽象的に並んでいたかのようなパーツが突如としてまとまり、一つの現実味を帯びた世界を形成しはじめるのだ。特に大阪の街を描いた大型の作品ではそれが顕著に現れている。至近距離で見るとただの小さな切れ切れの線だったものが、遠く離れるとすべてつながって、まるでこの街からの騒音が聞こえてきそうなくらい躍動感のある絵になって浮かび上がってくる。

ということで日々の雑事に忙殺され、ショートしそうだった今日この頃、思い切ってでかけて正解であった。こうして今静かな感動に浸りながら、忙しい時ほどアートに触れる時間、そんな時間は必要なのだと実感している。行く前はそんな風にはまったく考えていなかったのだけれど、帰ってきたら気持ちがなんだか澄んでいるのだ。アーティストのエネルギーというのは目に見えないだけにとても威力がある。これからもジャンルを問わず良質のアートには機会があればどんどん触れていきたいと思った次第。ちなみにこの展示はベルリンでは1月30日まで、その後はフランクフルトに移動とのことである。

帰路、宵にしてはあまりにも空気が暖かいので思わず空を見上げていた。片方の空はまだ青空を残し、月が白く浮かびあがっており、もう一方の空はサーモンピンクに染まっていた。おたがいに忙しい合間を縫って一緒に行った素敵な友人と、そのギャラリー近くのカフェで珈琲を飲み、ほんのひととき他愛のないおしゃべりをした。とても幸せな気分だった。そしてそれは今なお、細く長く続いている。

Detlef Waschkau Holzreliefs
Kommunale Galerie Belrin
Hohenzollerndamm 176
10713 Berlin
www.kommunalegalerie-berlin.de

Park Cafe
am Fehrbelliner Platz (U7)
http://www.parkcafe-berlin.de/

※写真はDetlef氏。「ベルリン」の作品の前で。


comment

by noriko (18.Jan.2011 / 07:17)

ayaさん、お久しぶりです!NorikoのHappy Logのnoirkoです^^すごく遅くなりましたが、2人目のお子さん誕生おめでとうございます!ayaさんがおっしゃる、赤ちゃんの半径1m以内はゆっくりした空気が流れてオアシスのような. . . 本当にそうですよね!うちの子はもう1才になってしまったのですが、まだまだころころしていて本当に可愛らしいです。もしかしたら4月から保育園へ入るかもしれないので、これで仕事がゆっくりできる、という思いと寂しいなという思いが入り混ざっています。お姉ちゃんもメロメロではないですか?
いつもブログを読んでいたのですが、なかなかコメントを残せずに遅くなりましたが、今年もどうぞよろしくお願いします。そしてayaさんにとって実りのある年になりますように。

by aya (25.Jan.2011 / 01:58)

norikoさん、

ありがとうございます!
お返事が遅れてごめんなさい。


Norikoさんのところはもう一歳になられたのですね... 時がたつのは早いものですね、私たちがかつてのブログを通じて出会ったときはふたりは存在していなかったわけで・笑


保育園入園、さみしい気持ちもわかりますよ、私もそうでしたから。というのも、LIUはすでに入園しているんです。


働かないといけないという事情はありますが、しかしそれを抜きにしても、こどもにとっては「同年代」との共同生活を送ることは楽しく、たくさんの貴重な経験に満ちていると思っています。特に私達は両親とも日本人の家庭なので、小さい頃から自然にネイティブの言葉や文化に触れることができるという意味で幼稚園は大切な教育機関。ベルリンでは(外国人だけでなく)すべての子供は小学入学前の幼稚園最終学年は無料で、半義務教育となっているんです。就学に必要な自立心を養うといった意味で、こちらでは幼稚園は大切な教育機関という認識があるようなのです。そういえば、幼稚園(=Kindergarten子供の庭)はドイツ発祥なんでした... それが世界に広まっていったようです。


とはいえ、今はちょっと忙しく送り迎えの方が大変なので(笑)しばらくお休み中。仕事のアポが外であるときのみ預かってもらうことにしています。長女も4ヶ月からここで育ててもらったようなもの。今も6年間一人っ子だったとは思えないくらい、大家族でもまれてきたかのようにたくましく育っています...


遅ればせながら、2011年がNorokoさんにとってますます「Happy」な一年となりますように!ブログ「Happy Log(http://norikolog.exblog.jp/)」のタイトル通り... それにしても食欲をそそるすてきな写真が満載ですね。また遊びに行かせていただきます!