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時には浮気で気分転換

忙しい毎日がつづいている。おかげで4時間ごとの授乳はストレスどころか、逆にストレス解消のいいタイマーになっている。なによりあたたかくて丸くて、愛らしい小さきものを腕に抱くのは気持ちいい。この頃は目の焦点が少しづつ合うようになったのか、笑顔も見れるようになってきた。音ではない声も聞こえるようになり、人間に一歩近づいてきた感じだ。

赤ん坊に珈琲味の母乳は飲ませられないから、珈琲の飲みすぎも防げる。授乳後すぐ、一日に2、3杯の珈琲であれば問題ないとのことで、薄めの珈琲を楽しんでいる。

ということでこの頃、気分転換に浮気をしている。といってもエスプレッソから、ドリップ珈琲への浮気。日本から来ていた両親から入手した一人用のドリップ珈琲だ。カップに直接セットして少しのお湯を注ぎ、少し蒸らしてから、またゆっくりとお湯を注いでいく。大切なのは薄くて口当たりのよい白い珈琲カップを使い、あらかじめカップを熱湯で十分にあたためておくことだ。そうすれば、なつかしい日本のかつての喫茶店の珈琲になる。これを厚いマグカップに入れたら全く美味しく飲めない。

写真の白いカップはヘキスト磁器。技術の流出を恐れて監禁同様の不自由な暮らしを強いられていたマイセンの職人が逃れ、たどりついたライン川のほとりに興したドイツで2番目に古い窯。フランクフルトにある。マイセンのように規模を大きくせず、今もひっそりと小さな工房で作られているため、希少価値が高い。知る人ぞ知る世界の名器である。とはいえ、これは絵付けがされていない上にアウトレットショップで入手したものでそれほど高価なものではない。ディナー皿やケーキ皿、珈琲ポットやウォーマーなどとあわせ、フランクフルト時代に両親からプレゼントしてもらってから10年来愛用している。というとなんだかたくさん食器を持っているようだが、まともに持っているといえるのはこれだけだ。半端なものは人に譲ったりなどして随分処分して、これを日常の食卓に使っている。食洗機にもかけられるし、白だから飽きがこない。和洋折衷どんな料理にも映えるので便利だ。

そういえば、このスプーンも両親からのプレゼント。こちらも毎日の食卓で愛用している。確か1920年代頃のもの。シルバープレートなので手入れが面倒なように思うが、実際は食器と同じく普段は食洗機にほりこむだけ(そして夫が時々、アルミホイルに包みその上から大量の塩と熱湯をかけて簡単なお手入れをしている。ぴかぴかになるからお勧め)。

当時はこのスタイル(模様)が流行っていたらしく、たくさん出回っているので、いいものにしては安く手に入る。現在のモダンなWMFなどのカトラリーのセットを買うよりも安いくらいだ。しかも、古いものにもかかわらず少しずつ増やしていくことができる楽しみも持てる。今も同じデザインのものがたくさん存在しているので、アンティークマーケットなどでお買い得なものを見つけたら、たとえばナイフとフォークだけ安くそろえておき、後はインターネットのEBAYなどのオークションで予算に応じて、後からいくらでも買い足すことができるのだ。

最後にスプーンに載っている白い鳥。

これは「亀屋則克」のお干菓子。出産のお祝いにと、大切な人からいただいたたくさんの紅白の鳥たちのうちの一つ。この店はどうやらとても有名な店のようで、店舗では商品が陳列してあるのではなく、その季節と時期に応じて、訪問客が来るたびにお座敷にあるものを出してくれて購入するという、京都の古き佳き時代の習慣を残している店らしい。ひとくち口に入れて、そのあまりにもの上品な、しかしきりっとした甘みと独特の口どけをもつお菓子に、これが手に入るのはどんな店なのかと、思わずネットで調べてしまったわけだが、なるほどその店はその伝統と評判にふさわしいお菓子を作り続けているんだなあと納得。京都に帰省したらドイツへのお土産はこれにしようと決定。自分用にもぜひ欲しい。とはいえ、今度はいつ帰れるか、今のところは当てがないのだが。

さて、至極のコーヒーブレイクはこれでおしまい。
後ろ髪を引かれつつ、現実の世界に戻るとしよう。


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