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しばしの休息日に。
ほんの少し前まで、ドイツにきてから初めて体験する酷暑だった。
暑さにあえぎつつ、日々の暮らしに終われるばかりだったが、ここ2,3日でベルリンはすっかり秋の様相だ。最高気温が40度近くの日々が続いていたほんの2、3週間前は、この暑さに終わりが来るとは想像すらできなかった。万年冷え性&超低血圧の私が、うだるような暑さに耐えかねて、生まれて初めて全裸に近い無様な格好ですごしていたほんの少し前の日々が、夢のように感じられる。まだ8月にもなっていないというのに、気温は20度まで下がり、これを書いている今はSOHOの窓を全開にしてさわやかな空気を満喫しながら仕事をしている。
娘の夏休みに突入してからというもの、夫は新しい習慣をはじめた。毎朝7時半に家を出て、夕方前に帰って来る。ここ一番の試験の準備のために、クーラーの効いた最新の図書館通いで席を確保するために。
夫が帰ってくるまで、毎日毎日、娘とうだるような暑さの中(といっても古い石造りの家屋はまだ新しい住宅に比べてひんやりと過ごしやすいし、日本の湿気の多い夏とはもちろん違うのではあるが)宿題やおけいこや食事などで時間をすごし、買い物をし、時には遊びに連れて行ってやったりお友達を呼んでお相手をしたりと、冷静に考えると会社員時代には夢のまた夢だった専業主婦のような暮らしをし(仕事しなきゃ、とあせりつつも今は夫の試験のためとその都度自分に言い聞かせ)、夫が帰ってきたら汗だくになりながら仮眠を取り、食事を作り、子供と一緒に一旦就寝(といってもこちらは寝返りをうつばかりの浅い眠りをむさぼるだけだったが)。暑さがすっかり引く深夜、夜中1時ごろから起きだして4時頃まで仕事に集中して、また朝まで寝るという暮らしの連続。と書いてみるが、酷暑という要素以外は正直いって、たいしたことがないのかもしれない、しかし、一般的には。
さて、今年はそんな夏の始まりだったのだが、ほんの数日前に無事試験が終わり、幸運にも合格の知らせを聞いてほっと一息。2,3日の休息日がやってきた。
サラリーマンには少ないながらも休日という枠組みがあったけれど、フリーの身は毎日が仕事であり、毎日が休日にだってなりうるからとても危険だ。それに、主婦にとっては夏休みなど、こどもが学校に行かない日は朝から晩までそれこそOFFなんてないんだなあというのもはじめて実感したことだ(娘が今年小学校に入学したばかりで、それこそはじめての経験だった。それまでは大学病院内にある学生と職員専用の保育園に通っており、そこは年中無休で、しかも予約制とはいえ夜勤の親のために24時間万全体制であったのだ)。休みの子供を抱える主婦と比べれば、限られた時間とはいえOFFだからと大手を振ってだらだらできるサラリーマンはずっと怠惰な生き物だと思う(少なくとも私はそうであった)。
暑さにあえぎ、仕事が進まないストレスに身を焦がし、時折居眠りさせてもらったりしながらも夏休みのこどもの親を務め、時には子連れでカフェに出勤し打ち合わせをこなし、急ぎの仕事は夜中に起きて朝まで仕事・・・そんな日々からの開放をのんびり楽しんだここ数日。ひさしぶりにストレスのない我が家で、ひとつ屋根の下、みなで家族の団欒を楽しんだ。
本当にひさしぶりに、この週末だけの期間限定だったとはいえ、ゆったり、楽しく、平和にすごすことができたのは単純にうれしかった。つまり、のどもと過ぎれば熱さ忘るる・・・ 娘と長靴下のピッピのお芝居を見たり、のんびりとアイスを食べたりしたのはもちろん楽しかったけれど、なにせ暑かったし、体力的につらいことも多く、仕事のことを含め心の中はいろいろな葛藤の日々できつかったけれど、たった3日の休息で本来の楽天家にすっかり舞い戻っている ー「この世で一番幸せな人とは忘れっぽい人だ」という人がいたと思うが、それもなるほどと、わが身を振り返って思うばかりーまあ、体中にできたあせもや、それによる悲惨な引っかき傷やかさぶたが、唯一がんばった夏の勲章としてまだまだたくさん残ってはいるがー。
次の試験に向けてまた明日から夫の勉強がはじまるけれど、なんとかまた、新たな気持ちでがんばれそうだ。もう少し。あともう少し。
- 26.Jul.2010
- by aya
- Daily life
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