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6月18日。新年度、初日。

 この一年は新しいことが少なくともふたつ始まる年になる。自堕落でなかなか爽快なスタートが切れない自分に業を煮やして、神様が設定してくださったのではないかと思うような時期と組み合わせで、それはやってきた。昨年、突然に。

 その種が今年なんとか実ることになる。文字通りこのごろ急速に重くなった腰を上げて、これから少しがんばらないといけなくなりそうだ。期日が迫り、自分にできるだろうか、なんて生産性のないことを考える余裕がだんだんなくなってきたことは、救いであり原動力にもなっている。

 気がつくと2010年もすでに後半に入ってしまったが、一年を誕生日で区切ったら、新年度ははじまったばかりだ。なんて、都合よく考えて、モティベーションをあげて楽しんでいきたい。

<覚書>

 今年の誕生日はまず歯医者にコントロールにいったところからスタート。
よく知らないレセプションの女性にカルテを見て「今日はお誕生日なのね、おめでとう」といわれて驚く。そんなところまでチェックしているのか、たまたまなのか。
 その後、窓を開け放ち、さんさんと照りつける太陽の光が足元まで入ってきている明るい治療室で先生からも「今日は誕生日なんだってね、おめでとう」といわれたが、治療中でうまく答えられず。誕生日にお天気がいいと一年人生のお天気もいいっていわれるのよ、なんてことばと同時に、ドイツでは常識になりつつある「舌磨き棒」をプレゼントしてくれた。

 この国、この街、この歯医者は、普段そんなに愛想のいいわけでもないはずなのに、なんだか今日は対応が違う。誕生日というだけで。しかもこちらは年の数のキャンドルがバースデーケーキに乗り切らないほどのオトナである。

 東西に厚い壁が立ちはだかり、東側から西側へは行き来ができなかった時代でさえ、誕生日には家族や親戚に会うために壁の向こうに行くことを法が許していたというのだから、こちらの文化では誕生日というのは本当に大切な日のようだ。そうだ、たしか中学生の健康診断(だったか?!)の際には保護者から提出すべき報告書の中に「家族に誕生日を祝ってもらったか」という項目があると聞いたことがある。誕生日を祝ってやることは、こどもの健やかな成長に不可欠、という認識があるようだし、大人にとっても50歳、60歳で盛大なパーティーを開く人も少なくない。よく知らない人にも心から「おめでとう」ということばをかける習慣は、子供だけでなく大人の健やかな成長にもなかなかよい。

 この世に生まれてきたこと、その日を、当事者の個人的な状況や、その人との関係の深さにかかわらず、いつまでもめでたいと声掛け合える文化は、この国の習慣の中で最も気に入っているものの一つである。

 さて、写真は娘をバイオリンのお稽古に連れて行く前の、眠気覚ましの一杯。BIOのパン屋の店先にて。なにげなく取っ手のところについている紙に目をやると、10杯飲んだら11杯目は無料になるというチケットであった。宣伝下手、宣伝嫌いの国で、こういうさりげないプロモーションや工夫を見つけるとすごく得した気分というか、楽しい気分になる。それが誕生日であったらなおさら。

 夜は家族でバースデーディナー。なんて気取ったことは実はなく、ざるにあげたおそうめんをつるつるっと。しかしわざわざ日本からお土産にと持ち帰っていただいたみょうがを刻んで一緒に食べたら絶品に!その後、夫と娘から、小さな花束と、3年来愛用しているモレスキンのノート、そして私が写真を撮っているところの写真を小さな額に入れたものをプレゼントしてくれた。自分の人生が、少しづつ自分らしくなっていくのを応援してくれているみたいで嬉しかった。

20代は、人生のモチーフを決定する時代
30代は、その選んだ領域で一人前になる修行時代
40代は、自分なりの、自分しかできない仕事をする時代
(by 福田和也)

こんな言葉が最近偶然目に入ってきた。
これからも試行錯誤を続けながら、あきらめず精進していくとしよう。


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