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海に囲まれた国。

すっかり忘れていた。
この国が、海に囲まれていたということを。
縁あって、連れて行っていただいたこの地。
海岸沿いをぐんぐんと登っていき、岸壁に蛇のようにはう道路を車で巡る。この海の絶景をはるか遠くに見下ろしながら、思い出すのは南イタリアのアマルフィ海岸である。

あのときは6月の灼熱の太陽の下、窓が開かないバスの中で熱射病になってしまった。

息も絶え絶えに救急車で運ばれた先は、病院とは名ばかりの民家。しかも長い間待たされて登場したのは、水もしたたるいい男、ではなく、確かに水がしたたってはいるが、ぴったりと体にフィットした赤い海水パンツのおじさんであった。しかも裸足である。どうやら患者がいないことをいいことに、ひと泳ぎしていたご様子。その、医者とは到底思えないおじさんは、まだ半分ぬれたままの姿にひょいと白衣を引っ掛けてこちらに向かってきた。 前をはだけたままでぬれた胸毛がなまめかしく、さすがに度肝を抜かれたものだ。白濁していた意識ははっきりしてきたが、それがその後の点滴の効き目だったのかどうかはいまだ不明。そのちょっと前、頭痛がしてホテルに(カプリで一番よいホテルというふれこみだった)薬を求めたところ、「頭痛に一番効くのは、エスプレッソにレモン汁だよ」と笑顔で対応してくれた土地柄である。

今回の海は、和歌山の白浜の4月の海。写真には映っていないが、とっても寒くて、風が強く、ジャケットが手放せないほどの肌寒さだった。しかし、太陽の光はすでに夏の練習に入っているようで、海の青をそれは見事に魅せてくれた。

日本といえば、つい生まれた京都や、夫の実家のある東京を思い出してしまう。しかし、そういえば、日本は南北に長く、四季や自然、水や森林、特殊な地形に恵まれた国だった。きれいな海を眺め、ドイツでは食べられない海の幸を堪能したり、和歌山の名産であるきよみみかんをつまみながら、そんなことを改めて思い出す。

そのついでに思い出した、いつかいきたいとずっとずっと心に秘めている日本の地。それは、小笠原諸島。きれいな海を見たいというのもあるが、それ以上に夜に緑に発光するというグリーンぺぺが見たいのだ。別段アウトドアや自然が好きなわけではないのだが、なぜか心が揺さぶられる地。確か今も船でしかいけない場所で、島内も徒歩でしかいけない場所がほとんどというところのが魅力なのかもしれない。運動音痴で体力も持久力がない身だが、だからこそそういう旅に憧れるのかもしれない。自分とは違う人間に惹かれてしまうように。

いつか、リュックの中においしいカフェをつめて出かけたいものである。「小笠原へのカフェ遠足」、5年以内には実現したいと思っているので、賛同者がおられましたら、どうかご連絡を。

PS. ちなみに私はカナヅチです。それでも行きたい。

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  • 11.May.2010
  • by aya
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