
Jugendstil-Hallenbad in Steglitz
あれれ。もしかして、日を間違えてた?
お芝居は今日じゃないのか。
なんだ残念。
今日はイベントなし、か。
でも、せっかく市民プールに来たのだから、ちらっと中の様子をのぞかせてもらいたい。ここ2年ほどの間、来る度ごとにみごとに閉まっていて泳げなかったのだから。今日は見学して、雰囲気がよければこれから運動不足解消に娘と通ってもいい。サウナやジャグジーが付いた温泉プールは高くって、そうそういけないし。
あの、すみません。ちょっとプールを見学させてもらえませんか。どれくらいの深さなのかとか、雰囲気などみたいもので。ちらっとのぞかせてもらえるだけで結構です。
え、今日はだめ?水が抜いてあるんですか。じゃあ、来週水が入っている時でも ― はあ。来週も水はない?じゃあいつだったら水があるんですか。なんですって、ずっと水がない...?!
お芝居の日と勘違いして、あわてて走ってきた。行き場をなくしたこころと体にブルーのタイルがひんやり。水のないプールに併設の水のないプール風カフェでしばしクールダウン。
いきさつはこのようである。
昔は街のひとつのシンボルでもあった市民プールが経営難で閉鎖。廃墟と化していたところ、かつてこのプールに熱心に通っていた少女が大人になって、このプールを買い取り改装。プールの形をそのまま生かしイベントホールとしてよみがえらせたのだ。
時にはブルーのライトに照らされてジャズ、時には赤いスポットライトを浴びせてタンゴのダンスホールに、お芝居や、クラシックコンサートの舞台にもなる。名前も形も昔のプールそのまま。しかし水だけがない。プールだが、プールでない、プールであった。
帰り道の空はすっかり秋の雲に覆われていた。
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- 03.Apr.2009
- by aya




